けやきホールにspecialなスタンド花をお届け

にしむらフローリスト

都内の花キューピット加盟店さんから高額なスタンド花の注文をいただきました。
お届け先はけやきホール。女性のバイオリンとピアノの二重奏。
「2段スタンドでよろしいですか?」
「いいえ、1段で。アイアンスタンドはお持ちですか?」
「いいえ、あいにく持っておりませんが、もっと間口の広いウッドスタンドがあります。このほうが重厚でボリュームのある花が活けられます。」
「では、そのスタンドでお願いします。それから、ブルーの花を入れて下さい。画像送付もお願いします。」
「豪華で気品があり、クラシックのコンサートにふさわしい花を届けてください。」がご要望。
色は赤、白、ピンク、ブルー、グリーンに絞り、花材は百合、胡蝶蘭、バラ、カーネーション、デルフィニウム、アンスリウム、キバデマリ、ハラン、ドラセナ。
けやきホールにお届けにあがり、主催者の方に設置場所の確認に伺うと「きれいだったら、ステージに置こう。」
「では、ご覧いただいて、お決め下さい。」
ロビーに運び、見て頂く。
「きれいだ。よし、ステージに載せよう!贈り主からステージに飾る時は名札をはずしてもいいと了解を得ているから、名札は抜いてください。」
主催者の方が名札を抜く理由というのがややこしい。

贈り主の意思は二人の出演者のうちの1人宛てだったのですが、注文した人が誤って、花店に「2人の連名」で出してしまった。
ステージに飾られるのに1人の名前だけでは不自然、でも、連名では贈り主の「本意」ではない。だから、名札は立てない・・・というのが理由。
私の見解としては「これは有料のコンサート。来場しているお客様からお金を頂戴しているのだから、ステージの上は頂いた花でなく、主催者が用意した宣伝のない花を飾るべき。だから、名札は立てるべきではない。」

でも、尋ねられたわけではないので余計なことは云わない。

ステージで設営をしていると出演者のうちの1人の女性が近づいてきて、「私、この方(贈り主)に大変お世話になっているんです。私たちの名前を抜いてこの方の名前だけの名札にして立てていただけないでしょうか?」
「判りました。では、作り直して、差し替えましょう。」
「ありがとうございます。そうして頂けると助かります。」
本来であれば、ここは希望を預かり、注文店にお伺いを立てるのが「筋」なのですが、状況を踏まえ、判断を下しました。

keyaki20170318

注文テンさんには画像送信をした際に、名札の件は一部始終を報告しました。
当日、終演の午後8時半過ぎ、撤去に伺いました。キバデマリとハラン以外はきれいに抜かれていました。
名札の位置が私が挿した場所と違っていたので公演中に名札が立っていたかどうかは判りません。主催者の方がどう判断されたのか・・・。でも、出演者の方の要望にはお応えしました。


にしむらフローリスト
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